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2006年11月26日 (日)

小説 新昆類 (15-1) 【第1回日経小説大賞第1次予選落選】

 日本人とは血液主義制度によって証明され、日本語を話し読み書きして、日本語によっ
て思考し、日本語によって表出、唯我構造によって、異質を侮蔑し、なおかつ他者の方法
を己の拡張にとりこみ、「日本人はまったく」と発言するときは、すでに自己は歴史的存
在という主体を忘れ、現在に敏感に反応する原生動物と退行する。民衆を侮蔑するシステ
ム設定者は己と天皇自己遺伝子との結合が模倣子によってなされ幸福感の絶頂をあび、琴
線が故郷の草原と丘から饗宴する肉体的同一、これが日本システムにおける個人であろう。

 悪魔的な狡猾を秘めた元衆院議員議長桜内の顔こそ、現代日本の貌として世界の人々は
知覚している。日本システム設定者は己が血を流すことはけしてしない。大東亜共栄圏戦
争設定者は現場ではなく、摩天楼にいた。そこから大本営指令をだして、満州国建設、東
南アジア侵略命令を出していた。実際にシステム計画と設定したのは革新官僚たちであっ
た。満州国建設を構想し中枢神経として起動していたのは、A級戦犯でありながら、敗戦
後、総理大臣になった岸信介である。六十年安保条約を締結した人物。その弟が佐藤栄作、
池田隼人から政権をもぎとった人物。いずれも長州人。敗戦後、吉田茂からの保守主流派
を七〇年代田中角栄が戦闘集団として形成する。自民党とは一九五五年、満州国建設で暗
躍した大陸浪人児玉機関による資金によって誕生した。その児玉機関に資金を提供したの
が共産主義の拡張を阻止するUSAのCIAである。

 自民党とは日本において共産主義を阻止するためにUSAによって飼育され擁護されて
きた政権党。冷戦構造の産物。この権力党が今日まで四十五年間、権力を自民党としてシ
ステム設定してきた。ゆえにスターリン資本主義国家なのである。その中央集権の密度は
社会主義国家を超越している。そこでは官僚が分配し再分配する特権階級制度が定着して
いる。すでに問題解決能力はない。四十五年間である。腐食するのはあたりまえだ。US
Aに飼育・擁護されてきたゆえに、つねに民族主義のフラストレーションが蓄積される。
突然、ストレスが爆発し、「日本は天皇の国家である」などと発言し、アジアから弾劾さ
れるのはそのためである。システム設定において二重言語で書き込みするなら、シテム設
定は永遠にゼロに戻る。OSと記憶容量のメンテナスはできない。日本の国是が明治憲法
にあるのか昭和憲法にあるのか、いまでも現実において日本は設定できず、あいまいな二
重言語にある。ゆえに国家めぐる政治言語の領域は抽象となる。一九五五年以降四十五年
間国会とはつねに日本語自己解釈をめぐる二重言語ゲームとして自然生成してきた。

 朝鮮戦争の特需によって復活した日本経済シテム、五十五年体制とよばれる日本政治シ
ステムの成長神話によって、二十一世紀の〇一年代を生き延びようとしている、日本シス
テム設定者は血を流した経験がないから悲しみを知らない。USAが親として擁護してく
れたからである。ゆえに安保軍事体制とIMF経済体制によって、USAの世界戦略と深
く結合したにもかかわらず、人間的苦悩としてのUSAを理解することはできない。日本
システム設定者の感受性は、冷戦期、世界中でもっとも満たされてきた部族だからである。
大東亜戦争の泥沼を突破するため、USAに戦争宣言したとき、当時の戦争計画者はヒッ
トラーと同様、USAを侮蔑していた。一九五五年体制とは総力戦体制としてシステム設
定された一九四〇年体制の反復である。侵略戦争から経済戦争へ領域を転回したシステム
設定者は、USAに擁護されていたにもかかわらず「アメちゃん」などと根源として他者
を侮蔑してきた。その感受性に戦前・戦後のフレームは存在しない。

 資本主義の前衛とは証券・金融市場に表出する数字が集約する。そこではイノベーショ
ン・シミュレーション・予測する欲望・数字人間のあらゆる活動形態の全面的展開がリア
ルタイムで市場の祭壇にデジタル数字によって点滅する。市場の見えざる神の手とは、数
字人間の心理のコンセプトである。何よりも重要なのはこの心理なのである。その意味で
資本主義の前衛とは数字戦争である。数字は物質による形によって均衡を保つのだが、市
場の数字に形はない。抽象としての不均衡でしかない。それは常に流動する。この数字を
朝鮮戦争以来、システム設定者たちは、あるシナオリによって操作してきた。

 毛沢東戦略による中国革命、朝鮮革命とUSA軍の介入による朝鮮戦争、一九五三年三
月スターリンの死、東南アジア植民地解放による独立の嵐、第二次世界大戦後の植民地解
放と戦争に対応するUSAを中心とした共産主義封じ込め世界戦略。日本自己遺伝子と模
倣子は東アジアの激動を狡猾にとりこみ、大航海時代に誕生した世界システムとしての帝
国主義とスターリン主義の二元世界分割を利用し、経済絶対価値観による自己遺伝子と模
倣子の拡張によって今日まで生き延びてくることに成功した部族こそが日本システム設定
者である。

 その基礎こそ朝鮮戦争であった。朝鮮戦争こそは、ヒロシマ・ナガサキ原爆投下による
核戦争以後の限定された地域、強烈度戦争としての第三次世界大戦である。USAが総動
員体制をとるときは世界戦争となる。帝国と世界は同義語である。第四次世界大戦とはイ
ンドシナ・ベトナム戦争であり、第五次世界大戦とは湾岸戦争である。これまでの世界大
戦規定は、ヨーロッパが戦場になったということによる、ヨーロッパ世界史とヨーロッパ
中心史観によるコンセプトである。

 核戦争をはじめて表出させた第二次世界大戦以後、それがプルトニウムであれ、ウラン
であれ、水爆であれ、核爆弾を使用すれば世界の終わりというピリオドに絶対規定され、
戦争は核弾頭ぬきの地域強烈度戦争として現出する。湾岸戦争で発射されたトマホークも
核弾頭巡航ミサイルとして八十年代当初、ヨーロッパ・アジアに配備される予定だったが、
世界的な八十年代の核配備反対闘争によって中止されたのである。核弾頭をはずしUSA
は大量生産したトマホークを湾岸戦争で消費することができた。資本主義による最大消費
こそ現代では地域強烈度戦争として生成する。

 八九年革命によって「東側」は崩壊した。世界核戦争による世界の終わりへの恐怖は消
えた、ゆえに世界的なUSA軍事体制への反対運動はヨーロッパからもアジアからも消え
たかのようである。社会主義以後の資本主義は最大消費としてユーゴスラビア内戦で出現
する。世界終末の恐怖と絶望は全世界から地域強烈度へと転回した。

 人類史・世界史・地球史の終末から規定されたことによる軍事戦略として現出する地域
強烈度戦争はUSAドルを中心とした世界システム設定者にとってもぎれもなく世界戦争
である。ローマ帝国の反復としてUSAはもうひとつの世界であり、USA軍に攻撃をあ
びせられる当事国の民衆は、世界の真っ只中・現場にいる。ローマ帝国以来、帝国の意味
に変わりがない。韓国朝鮮の民衆は、核弾頭という世界終末から逆規定された地域強烈度
戦争という世界大戦を体験し、この型はその後の戦争の基本システムとなった。


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